SRS関連

SRSをしよう

SRS(性別適合手術)をしよう

さぁSRSしましょう。股間にある忌々しい邪魔なアイツとバイバイするのです!


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SRSはどこでやる?

SRSするには選択肢として「国内」「タイ」のどちらかになるでしょう。それぞれの特徴について見ていきます。

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1-1 国内でSRSする

国内で行う場合のメリットとして、同じ日本なので言語に困ることがありません。外国なら当然外国語ですが、国内だと日本語なので医師や看護師との意思疎通が大変しやすいということが挙げられます。

また、当事者の親の立場になった場合、外国でのオペに不安を感じ国内でのSRSを勧めてくるケースもよく聞きます。「親が国内に拘るから」という理由で国内オペをするMtFもいます。

国内でSRSする場合、「性同一性障害の診断と治療のガイドライン」という医師の指針に基づいて行うガイドラインコース非ガイドラインコースがあります。

ガイドラインコース

ガイドラインコースでSRSをする場合、オペができる病院は大きな大学病院などに限られます。また、その診断には慎重さとある程度の期間が必要なので、すぐに行うことはできません。代表的な病院は以下のとおりです。

    • 札幌医科大学附属病院
    • 山梨大学附属部医学病院
    • ナグモクリニック
    • 岡山大学病院

非ガイドラインコース

非ガイドラインコースの場合、病院は限られますが非常に早くオペを受けることができます。

    • フローブクリニック

フローブクリニックはGIDにとても理解がありSRSにも協力的です。ただ、当該病院は基本的に造膣手術は推奨しておらず、実質膣なしのオペになります。

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1-2 タイでSRSする

タイは国外なので日本国内のガイドラインなど当然関係ありません。また、タイはSRS大国であり、症例数も非常に多く技術も大変進歩しております。日本だけからではなく世界中からSRSのために渡タイしています。それだけ信頼できる国なのです。実際に多くのMtFがタイでSRSを行っています。

タイでSRSできる病院は以下のとおりです。

    • ガモンホスピタル
    • ヤンヒー病院
    • スポーンクリニック
    • ミラダ病院

ガモンホスピタル

カモン・パンシートム医師は、タイ・チュラローン大学医学部一般医学・整形医学のトレーニングを受けており、熟練した性転換手術外科医の一人です。1997年以来、性転換症に関する治療症例数は約4000件以上、性転換手術は400以上の手術実績があります。

※ただし、ガモンは新しく手術要件を設定し、以下に当てはまる人はオペできなくなりました。

    • HIV陽性の方。
    • 年齢が20才未満の方。
    • 年齢が60歳以上の方で、持病が多いなど手術リスクが高いとガモン病院が判断する方。
    • (SRSに関してのみ適用)BMIが30以上の方、または体重が90kgを超える方。
    • 手術への期待が高すぎる方。

ヤンヒー病院

世界でも有数の最新鋭の医療設備を持ちアジアでも高水準を誇るヤンヒー病院。バンコク市内から車で約40分の場所に位置する10階建ての近代的でとても美しい病院です。 国際基準であるISO9002を取得しており世界的にも高い評価を得ています。最新医療機器等が導入されており感染症等の対策も万全でその設備は世界評価でもトップレベルです。

スポーンクリニック

スポーン・ワタンユーサクン医師は性別適合手術、顔の女性化手術、豊胸手術を専門とする美容形成外科医です。スポーン・クリニックはタイのチョンブリにあります。「スポーン・テクニック」と呼ばれる、他には無いオリジナルスタイルを確立しています。見た目の自然さにこだわった職人芸的外科手術から、約1年先まで予約が入っているほどの人気クリニックです。

ミラダ病院

ミラダ病院はヤンヒー病院で中心的に執刀してきたグリチャート医師が独立し設立した新しい病院です。2018年夏にオープンしました。少し前まではこの病院は存在しなかったのでSRSの選択肢にありませんでしたが、これから当病院でオペを受けるMtFも増えてくることでしょう。SRS費用もヤンヒー病院より安く設定されているので、ヤンヒー病院の医療機器や設備等に拘りがない方はこちらでのオペとなるでしょう。

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SRSの術式について

SRSの術式について説明します。単に女性器を作ると言ってもこれらを事前に考えておく必要があるでしょう。まず造膣なしと造膣ありかを決めます。膣を造るか造らないかですね。

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2-1 造膣なしと造膣あり

造膣なし

女性器としての「外見」は備えますが、穴、つまり「膣を造らない」術式です。身体に穴を開けないので身体的な負担が小さく、回復が早いのがメリットです。また、造膣ありに比べて価格も安いです。SRSしてもその後の人生で性交渉を想定していない人や、外見さえそれっぽくなれば満足という人に向いています。外見さえ女性器のそれになれば戸籍変更の要件もクリアするので手っ取り早い方法と言えるでしょう。

造膣あり

女性器としての外見および膣も形成する術式です。身体に穴を開けるため身体的負担が大きく、オペ後のダウンタイム(施術してから回復するまでに要する期間)が長く、三ヶ月は静養し、仕事などは休むことが推奨されています。価格も高いです。しかし膣があることで女性と同じように性交渉をすることができます。膣は性感帯になるため快感も得られ、男性とは違ったオーガニズムも経験できるでしょう。また、身体がより女性に近づくため精神的な安定をもたらします。

造膣ありはさらに細かく術式が分かれます。

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2-2 造膣ありの術式について

さらに造膣ありにはまたいくつか術式があります。

造膣ありの術式

造膣の術式には以下のものがあります。

    • 反転法
    • S字結腸法
    • スポーンテクニック

反転法

ペニスの皮膚を反転させて使用する術式です。 ペニスの皮膚や陰嚢の一部分も含め内壁として移植し、腹腔内に女性の膣となる空間を作ります。 女性器の陰核となる部分は元々の亀頭部分の一部を縮小し形成します。
オペ後の感覚を残すことにも留意し小陰唇は陰嚢等の組織を転用します。他の術式に比べ出血も少なめで、比較的リスクの少ない手術方法です。また、個人差はありますが、反転法は性的快感を得られやすい術式と言われています。

S字結腸法

既に睾丸を摘出して時間が経ってる場合や、長期間の女性ホルモン投与により陰茎の長さや睾丸の皮膚が足りない場合があります。このような場合はS字結腸法によるオペがいいでしょう。術式としては下腹部を切開し、小腸と大腸を繋いでいるS状結腸を10cm前後造膣に使用します。個人差がありますが傷跡は術後10日程度で目立たなくなり、1年経過しますと縫合痕が残る程度に回復します。

反転法に比べると術後はダイレーションが比較的楽に行うことが可能で最近人気が高まっています。また、腸液の分泌があるので「濡れやすい」というメリットもあります。しかしこの腸液は「常に分泌される」ため、ナプキンなどの生理用品が必要というデメリットにもなります。あと腸を使用しているため臭いです。臭さは時間が経つにつれて解消されます。

スポーンテクニック

おそらく世界に誇る最強最高の術式です。スポーンクリニックで行われており、反転法ともS字結腸法とも違った独自のテクニックです。スポーン医師が独自に開発したこのスポーンテクニックは、膣の深さ・性感(感覚)・見た目の完成度が高く、一般女性と性器を見比べても判別がつかないほどの見栄えに仕上がります。そのため施術を受けたMtFの満足度も非常に高いため、世界的にも大変人気の高い術式です。
ただし、このためスポーンクリニックのSRS予約は、約1年ほど先まで予約が埋まっている状況となっております。また、費用がとても高額です。さらに術後のダイレーションがとても過酷です。ダイナミックダイレーション(ダイレを入れてさらにグリグリと大きく回すようなやり方)と呼ばれるツラいダイレ作業を行う必要があります。

※なお、2020年にスポーン医師は現場を退いており自らの執刀は行っておりません。現在は監督としてオペをサポートしており、執刀は後継者のバンク医師が行っています。執刀医は変わりましたがスポーン医師が監督しチームとして施術しているため、その質には問題はないとされています。

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SRSに必要なもの・要件は?

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3-1 国内ガイドラインコースでのSRSに必要なもの

国内の大学病院等でSRSする場合ですね。これは結構大変です。「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」という指針に基づいて性同一性障害の診断を受け、さらに「性別適合手術適応判定会議」というものを通過して初めてSRSの切符を得ることが出来ます。非常に慎重に行われるため、長い時間と労力を要するでしょう。

必要なもの

    • 2名の精神科医による性同一性障害の診断書(意見書)
    • 泌尿器科による身体的性別の判定書
    • 染色体検査による身体的性別の異常の有無の確認
    • 当事者が20歳以上であること
    • 性別適合手術適応判定会議の通過

これらをクリアしても国内でのSRSは順番待ち状態で予約を取ろうとしてもなかなか取れないケースがあります。また、2018年4月の診療報酬改定に伴い性同一性障害のSRSに対する公的保険適用が開始されましたが、これには大きな問題があります。結論から言うと実際は保険適用されません。全額実費です。大半の患者は手術前に保険外の自由診療であるホルモン療法を受ける必要がありますが、保険診療と自由診療を併用すると混合診療と扱われ保険適用外となり、全額を自己負担しなければならないことになるわけです。

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3-2 国内非ガイドラインコースでのSRSに必要なもの

施術できるのは実質フローブクリニック一択となるでしょう。特に必要なものはありません。フローブさんに行って診断を受けてオペの予約をしてください。SRSは膣なしとなりますが、もっとも簡単で最短と言えます。まずはメールか電話でコンタクトを取ってください。

必要なもの

    • 行動力

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3-3 タイでのSRSに必要なもの

上で挙げたガモン、ヤンヒー、スポーン、ミラダなどのタイの病院でSRSする場合です。

必要なもの

    • 英文の推薦状

勘違いされてる方が多いですが国内の「性同一性障害の診断書」は必要ありません。診断はタイ現地の医師が行うからです。必要なのは診断書ではなく英文の推薦状です。英文推薦状はガイドラインコースの病院でもそれ以外のところでも発行してくれます。現在かかっている病院で取得するか、非ガイドラインによる短期間診断(多くは即日)の病院に行って貰ってください。

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オススメのアテンド会社

必要です。

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ガモンホスピタルの紹介

・ガモンホスピタル

私とあかりがSRSしたタイの病院です。ここでは簡単ではありますが、そのとき撮った写真をいくつか紹介したいと思います。

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私のSRS体験記

参考までの私のSRS体験記を載せておきます。参考にしてください。

・SRS体験記

2016年11月28日、期待で胸を膨らませて私は渡タイします。それから3週間のタイ生活。男から女へ…私は生まれ変わりました。その思い出の記録です。

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まとめ

いかがだったでしょうか。SRSするにしても国内か海外か、また、造膣はどうするのかなど、選択肢はたくさんあります。また、SRSには術後のダウンタイム(普通に動けるようになるまでの期間)がある程度必要になります。その点も仕事や学業との兼ね合いが出てくるでしょう。私はタイのガモンで造膣ありのSRSでしたが、3ヶ月の静養が必要でした。一方国内の膣なしフローブさんでSRSした人の中にはオペ後1週間程度で仕事に復帰した強者もいます。いずれにせよ、一生に一度のことなので慎重に考えて選んでください。

 

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