ジェンダー論
ここではジェンダーについて見ていきます。
目次
- 1 ジェンダーの発祥
- 1-1 歴史的に見るジェンダー論
- 1ー2 ジェンダーの種類
- 1ー3 この記事で取り扱うジェンダー
- 2 ジェンダー意識の変化に見る「女らしさとは」
- 2-1 古典的ジェンダーの女らしさ(昔)
- 2-1-1 社会文化的ジェンダー
- 2-1-2 規範的ジェンダー
- 2-1-3 イメージ的ジェンダー
- 2-2 近代的ジェンダーの女らしさ(今)
- 2-2-1 社会文化的ジェンダー
- 2-2-2 規範的ジェンダー
- 2-2-3 イメージ的ジェンダー
- 3 ジェンダー意識の変化に見る「男らしさとは」
- 3-1 古典的ジェンダーの男らしさ(昔)
- 3-1-1 社会文化的ジェンダー
- 3-1-2 規範的ジェンダー
- 3-1-3 イメージ的ジェンダー
- 3-2 近代的ジェンダーの男らしさ(今)
- 3-2-1 社会文化的ジェンダー
- 3-2-2 規範的ジェンダー
- 3-2-3 イメージ的ジェンダー
- 4 以上より見るジェンダー意識の本質
- 5 ジェンダー意識変化の効果
- 5-1 女性の正規雇用者数は増加
- 5-2 20代以降の離職者は相変わらす
- 5-1-1 要因
- ・超えられない生物学的性差
- ・根強い古典的ジェンダー意識
- ・望まれない社会的進出
- 6 ジェンダー意識変化の現実
- 6-1 結局こうなる
- 6-1-1 要因
- ・強化された女性の権利
- ・弱体化された男性の権利
- ・女は強しの表面化
- 7 さらなるジェンダー概念
- 7-1 ジェンダーフリー
- ※ジェンダーレスとの違い
- 7-2 ジェンダー・バックラッシュ
- 8 MtFにとってのジェンダー
- 8-1 女性的ジェンダーの内包欲求
- 8-2 男性的ジェンダーからの逃避
- 8-3 結局これ
- 9 まとめ
ジェンダーの発祥
さて、一言でジェンダーと言ってもその流れは古いところから始まります。
1-1 歴史的に見るジェンダー論
ジェンダーはそもそもフェミニズムの思想から発展したものです。英語のfeminismはラテン語のfeminaから派生した語で、もともとは単に「女性の特性」を意味しているものです。それが1960年代アメリカにおける「女性解放運動」を始め女性の権利回復を求める声が広がり、それに伴い「フェミニズム」にもそのような「女性の解放」という意味合いを含むものとなっていきました。
そして1970年代にフェミニズムによって「セックス(性差)(越えられない壁)」と区別する用語として「ジェンダー(社会的文化的性別)(変えられるもの)」という言葉を生み出したのです。これが歴史的に見るジェンダーの誕生です。
ポイント
ジェンダー = 女性の権利回復を求めるフェミニズムが起源
1ー2 ジェンダーの種類
ジェンダーには以下のような用法があります。
- 言語学における文法上の性のこと。
- 生物一般における生物学的性のこと。雌雄の別。
- 医学・心理学・性科学の分野における「性の自己意識・自己認知」のこと。性同一性。
- 社会科学の分野において、生物学的性に対する、「社会的・文化的に形成された性」のこと。男性性・女性性、男らしさ・女らしさ。
- 社会学者のイヴァン・イリイチの用語で、男女が相互に補完的分業をする本来的な人間関係のあり方。イリイチはその喪失を批判している。
- 電子工学・電気工学の分野におけるコネクターの嵌め合い形状(オスとメス)の区別のこと。プラグとジャック、雄ネジと雌ネジなど。
引用:Wikipedia
1ー3 この記事で取り扱うジェンダー
上記ジェンダーのうち、この記事では社会科学の分野において生物学的性に対する「社会的・文化的に形成された性」、男らしさ・女らしさについて見ていきたいと思います。まぁ普通ジェンダーといったらこれを連想しますよね。
ジェンダー意識の変化に見る「女らしさとは」
さて、では「女らしさ」とはどのようなものなのでしょうか。昔ながらの「古典的ジェンダー」と現在の「近代的ジェンダー」を比較しながら、また、それぞれ「社会文化的ジェンダー」「規範的ジェンダー」「イメージ的ジェンダー」に区分けして見ていきます。
2-1 古典的ジェンダーの女らしさ(昔)
2-1-1 社会文化的ジェンダー
女は家庭
以前の女性は家庭を守るものと捉えられていました。子を産み育て、子孫を残していくという役割です。女性は通常結婚すると専業主婦になり、家事育児全般を請け負うのが多数派でした。
男を立てる
男尊女卑が世論を占めていた頃は女性は男性よりも格下に位置づけられ、自信ではなく男性を立てるものと考えられてきました。男性の立場やプライドを傷つけないようにフォローし男性の自尊心を高めることが求められます。
学問は二の次
以上のように女性は家庭に入り家庭を守り男性を支えるものとされていたので、そのためには学問など必要ないという考えです。女性の大学進学率は以前は低いものでした。例えば現在は女子大学というものがありますが、あれは女性にも男性と同等に学問を受ける権利を主張する立場から創設されたものです。女子大というのはそのような女性の権利回復の名残なのです。
2-1-2 規範的ジェンダー
優しい
女は優しくあるべき。
おしとやか
女はおしとやかであるべき。
清潔
女は清潔であるべき。
細やか
女は細やかであるべき。
2-1-3 イメージ的ジェンダー
おままごと
女の子はおままごとが好き。
お人形
女の子はお人形を好む。
ピンク
ピンクは女の子の色。
長い髪
女の子は長い髪。
メイク
女性はメイクをするもの。
スカート
女性はスカートを穿くもの。
2-2 近代的ジェンダーの女らしさ(今)
2-2-1 社会文化的ジェンダー
女性の社会進出等の促進(新規)
これまで家庭に収まるとしてきた女性に対し、その本来の権利を回復させるため政府により様々な政策がなされました。女性の積極的な管理職登用、バリキャリなどが産まれます。
・1985年:雇用機会均等法
・1995年:育児・介護休業法(男女同等の家庭的責任と権利)
・1999年:男女共同参画社会基本法
・2001年:DV防止法
男と同等の権利の取得(新規)
上記のような女性の権利を守る施策が制定されると同じく、女性の人権にも重きが置かれます。女性への差別を禁止し、女性だからと言って不利益な扱いをすることは違法とされました。これまでの男尊女卑がひっくり返り女尊男卑となります。
大学進学率の増加(新規)
社会進出の促進に合わせて大学進学率も当然に増加していきます。いい企業の内定を勝ち取るにはやはり学歴は重視されますものね。下のグラフを見てください。爆上がりですよね。今や女性も大学に進学するのは当たり前となっています。
引用:ハイフラック進学
2-2-2 規範的ジェンダー
優しい(不変)
昔と同じ。
おしとやか(不変)
昔と同じ。
清潔(不変)
昔と同じ。
細やか(不変)
昔と同じ。
強い(新規)
強い女、かっこいい。
たくましい(新規)
たくましい女もいいじゃない。
リーダーシップ(新規)
リーダーシップがとれる女、いいねぇ。
2-2-3 イメージ的ジェンダー
おままごと(不変)
昔と同じ。
お人形(不変)
昔と同じ。
ブルー(新規)
青が好きな女の子だっていいじゃないという変化の発生。
長い髪(不変)
昔と同じ。
メイク(不変)
昔と同じ。
スカート(不変)
昔と同じ。
ジェンダー意識の変化に見る「男らしさとは」
さて、では男らしさとは何でしょうか。これも同じように見ていきます。
3-1 古典的ジェンダーの男らしさ(昔)
3-1-1 社会文化的ジェンダー
男は仕事
男は働いてなんぼです。
大黒柱
男は一家の大黒柱としての責務を負います。また家父長制として主となります。
男は大学へ行くべき
いい企業に入るため大学進学が通常です。
3-1-2 規範的ジェンダー
泣かない
男は涙を見せてはいけません。
たくましい
男はたくましくあるべきです。
リーダーシップ
男にはリーダーシップが求められます。
強い
男は強くあるべきです。
3-1-3 イメージ的ジェンダー
探検
男の子は探検が好き。
ロボット
男の子はロボットや車・電車が好き。
ブルー
男の子といえば青。
短い髪
男は短髪であるべき。
ズボン
男はズボン一択。
3-2 近代的ジェンダーの男らしさ(今)
3-2-1 社会文化的ジェンダー
男は仕事(不変)
昔と同じ。
大黒柱(不変)
昔と同じ。
男は大学へ行くべき(不変)
昔と同じ。
3-2-2 規範的ジェンダー
泣かない(不変)
昔と同じ。
たくましい(不変)
昔と同じ。
リーダーシップ(不変)
昔と同じ。
強い(不変)
昔と同じ。
3-2-3 イメージ的ジェンダー
探検(不変)
昔と同じ。
ロボット(不変)
昔と同じ。
ブルー(不変)
昔と同じ。
短い髪(不変)
昔と同じ。
ズボン(不変)
昔と同じ。
以上より見るジェンダー意識の本質
さて、以上から見えてくるジェンダーの本質とは何でしょうか。昔と今と比べて変わった部分に(新規)、変わらない部分に(不変)と書きましたが、男女両者のそれらを見比べてどうです?そう、
女性には(新規)が増えているのに対し、
男性はすべてにおいて(不変)なのです。
これは歴史的ジェンダー論でも説明したように、そもそも「ジェンダーに内包される意味」は単に性別的役割という意味を超えてフェミニズムによる「女性の権利回復・解放、男性と同等な社会の創設」であり、さらに言えば同等を超えて「女性らしさに男性の権力をプラス」した二階建式権力の取得、ひいては男性の弱体化を招いたものと言えるのです。
↑こういうイメージ。女性が強くなった。
ジェンダー意識変化の効果
さて、ジェンダー論とはつまり女性の強化であることが分かりました。では、それによって現代はどのような効果がもたらされたのでしょうか。
5-1 女性の正規雇用者数は増加
下の統計結果を見てください。
1 正規の職員・従業員は18万人増加,非正規の職員・従業員は45万人増加
2019年平均の正規の職員・従業員数は3494万人と18万人の増加となった。一方,非正規の職員・ 従業員数は2165万人と45万人の増加となった。
男女別にみると,男性は正規の職員・従業員数が2334万人と5万人の減少,非正規の職員・従業 員数が691万人と22万人の増加となった。女性は正規の職員・従業員数が1160万人と23万人の増加, 非正規の職員・従業員数が1475万人と24万人の増加となった。
引用:総務省労働力調査
どうですか。男性では5万人減少しているのに対し女性の正規雇用数は23万人も増加しています。図表で読み取るなら赤くマークした年度&赤丸部分がそれです。まさに女性に対するジェンダー意識の変化と政府の男女雇用機会均等法などの政策によるところでしょう。大きく実を結んでおります。
さらに以下の図表をご覧ください。
どうですか。一番上の緑色の線(平成29年の線)を見てくださいよ。昔の日本の特徴である年代別に見る労働力のM字曲線がほぼなくなり、さらに全体的な労働力も総じて増えております。これは多くの女性が働けるようになったということを表しています。素晴らしいジェンダー意識の変化!あっぱれ日本の政策!バンザーイ!
じゃねぇよ。
本当にそうなのでしょうか。みなさんはこれを実感していますか?正規雇用の女性がこんなにも増えたと周囲を見て実感できますか?私はできません。この図表、どうも怪しい。よってさらに調べてみます。すると次の結果が出てきました。
5-2 20代以降の離職者は相変わらす
以下の図表を見てください。
引用:総務省統計局資料
黄色いマーカーで囲ったところ!そこ見て!そこ!確かに女性の正規雇用は増えていると言っていいでしょうが、実は20代をピークに一気に減っているのです!その代わりその右の表である「非正規雇用」が増えています。つまり女性は正規雇用されても結局職場から退き、非正規雇用へスライドしているのです。これが実態であり現実です。女性は正規雇用から離れるという悲しい現実は何も変わっていないのです。なんじゃそりゃ。
昔とそう変わっとらんやんけ!
5-1-1 要因
さて、ではその要因は果たして何なのでしょうか。a5-1-1-1
超えられない生物学的性差
女性には妊娠・出産があります。これにはどうしても職場からの一時的な撤退が必要です。産休および育休ですね。おおよそ1人産み育てるにあたり女性は1年〜2年もの間職場を離れることになります。するとどうでしょう。そう、会社を辞めます。もう一度いいますね。会社を辞めます。
「え?何?会社?アホ言わんといてくださいやぁ。やってらんないすよぉ長い間会社休んで育児に奔走してクタクタのところでまた会社に復帰だなんて〜。まだ働けって?子供見ながら?冗談言わんといてくださいやぁ。旦那、旦那が稼いで。私は楽なパートやっから。パート、1日4時間くらいの。何の責任も負わない簡単なやつ。ええやんな?それで。こっちは腹痛めて子供産んでんぞ?産んで育ててんぞ?もうアンタが稼いでぇやぁ」(20代女性、埼玉県)
…………はい、と、いうわけでね、こうして女性は職場を去るのでございます。また、女性は男性と比べどうしても筋力に劣ります。世の中には様々な仕事がありますが、現場の建設業など体力が必要な職業にはどうしても向いていないと言わざるを得ません。これも女性の社会進出の弊害のひとつでしょう。
根強い古典的ジェンダー意識
何だかんだ言ってね、変わってないんですよ。根本的なジェンダーに対する意識が。女は女らしく、ってね。あと職場でも女性は男性よりチヤホヤされてるでしょう。はっきり言って特別扱いされてるわけですよ。昔からのジェンダー意識を引きずるおっさん連中がまだ会社のトップに君臨しており、世代交代が行われていない今、いくら政策等で女性同権を謳ってもダメなんですって。女の子は女の子なの。
望まれない社会的進出
いくらジェンダーに対する意識を変えても、政策を施行しようとも、結局ね、上の埼玉県の20代女性のように働こうなんて思わないんですよ。いくら社会が門戸を開いても当の本人に働く気がないの。それが現実なの。楽なのがいーの。アマアマなのさ。なんやあいみょんて。HIKAKINの嫁て。私がなりたいわそんなもん。結局働くとしても責任を伴う正規雇用ではなく気軽なパートや派遣を選ぶのです。
ジェンダー意識変化の現実
さてさてさてさて、このようにジェンダー意識の変化によって現在はどうなっているでしょうか。みなさんどうですか?上の説明および資料をどう読みますか?私はね、こう思うのですよ。ジェンダーというのは女性の権利回復が起源です。よってこれは女性の強化が目的です。その結果どうでしょう。「女らしさ」が払拭できましたか?いいえ、女性はこれまで以上に「女らしさ」を盾に、さらに「男の権力」を装備し、最強の生き物になったのです。最強になるとどなるでしょうか。わがままになります。そうですつまり
・女性のわがまま化
・男性の弱体化・ATM化
が進んだに過ぎないのです。
6-1 結局こうなる
https://twitter.com/sakurai7715/status/1018211977062039552?s=21
これですよ結局、ね。
6-1-1 要因
その要因は何なんでしょうか。もう分かっていると思いますがあえて書きますね。a6-1-1-1
女は強しの表面化
はい、どうも、お疲れ様でしたっと。
さらなるジェンダー概念
いいや待たれよ!ジェンダー意識がフェミニズム発祥の女性特有のものならば、それに対抗するものがあってもいいのでは!?はいそうです。あるのです。
7-1 ジェンダーフリー
これはフェミニズム発祥のジェンダーとは概念が違い、性別に関係なくその垣根を越えて自分が自分らしくありましょう、というものです。これには男女二元論に留まらず、いわゆるLGBTの許容も含まれております。よって近年のジェンダー概念はこれに当てはまることが多いと思います。
というのは建前で、その本質はフェミニズム発祥のジェンダー概念との反対であり、つまり「男らしさ」からの解放が主な目的です。要するに、
「女様そんなにボクたちを虐めないでくださいよぉ。もう勘弁してくださいよぉ。いやもうホント、ホントに。ボクもうボロボロっすよぉ💦」(20代男性、神奈川県)
という男性の切実な願いが込められたものなのです。いい加減にしろよ女ども、ということです。
男性達は「男はこうあるべき」という旧来の「男らしさ」にとらわれているので、もっと性役割から解放されて働き蜂という立場を考え直し、もっと育児にかかわるなど生き方を考え直すべきだと主張する。そのため下記のような試みを男性に対して提言する。
- 男らしさの理想像に合わせようと見栄を張らずに、実質をとる。
- 女性にも経済的責任を担ってもらう。デートも当然割り勘を基本とする。
- 職場への単一帰属をやめ、複数の人間関係を持つようにする。
- 「自分は男らしく生きたいとは思っていない」と公言するようにする。
- 定期的に、また、意識的に男の理想像から逸脱する。たとえば週末に女装をするのも良いだろうし、平日の公園でブラブラするのも良い。
出典:Wikipedia
※ジェンダーレスとの違い
これによく似たものにジェンダーレスというものがありますが、これはジェンダーフリーとは概念が全く異なるもので別物です。ジェンダーレスとは「男女の境界を無くす、男女の性差をなくす」という意味ですが、これとジェンダーフリーは本来異なる意義です。ジェンダーレスはファッション業界でもよく使われるように性別の境界線をなくすこと。一方ジェンダーフリーは「性別を無くそう」ということではなく「性別によるあらゆる社会的な差別を無くそう」という意味です。
7-2 ジェンダー・バックラッシュ
このジェンダーフリーに異を唱えるのがジェンダー・バックラッシュです。古典的ジェンダーを支持しており「女は女」「男は男」といった性別の差をある程度認める立場を示しています。さらに言えばLGBTを目の敵にしています。
杉田水脈議員の「LGBTは生産性がない」発言、覚えていますよね。非常に衝撃的でした。なんですかねあの人は。彼女は『(LGBTを取り上げる報道により)「常識」や「普通であること」を見失っていく社会は、秩序がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねません』と主張しました。これは、ジェンダーフリーに対するバックラッシュ側の主張と言えます。よくこんな差別発言できるな。はよ議員辞めろや。
MtFにとってのジェンダー
さてようやく登場しましたMtF。長かったですね。みなさんちゃんと付いて来れてます?どうせ読み飛ばしてるでしょ。まぁいいです。さて、と、では私たちMtFにとってのジェンダーとは一体何なんでしょうか。
8-1 女性的ジェンダーの内包欲求
当たり前すぎて言う必要もないくらいですが、MtFは女性であり、女性としてのジェンダーを得ることを求めています。そのジェンダーとはジェンダーフリーの概念ではなく伝統的なフェミニズム発祥のジェンダーだと私は考えます。ジェンダーフリーはLGBTの認容ですが、フェミニズム発祥ジェンダー概念の主体はあくまで「女!」だからです。もう一度言いますね。女!です。
みなさんが目指しているのはMtFとして認められることですか?男女二元論の否定ですか?違うでしょう。あなたはLGBTでもMtFでもなく女なのです。女なんですよ。よってジェンダーフリーの概念は関係ありません。そうでしょう?女なんだもの。「は?LGBT?MtFって何?」でいいんですよ。
8-2 男性的ジェンダーからの逃避
これも当然のことでしょう。特に上で挙げたイメージ的ジェンダーの短髪、ズボンを忌み嫌い、長い髪にメイク、スカートに憧れます。だって何度も言ってるけど女だから。そして「女らしさ」を武器にして「男らしさ」を装備してください。わがままになり男を弱体化させATMにするのです。まぁそれは言い過ぎですが、当然に生物学的女性と同じくする立場に立ってください。男性が背負っているジェンダー的役割は一切必要ありません。そんなものその辺の花壇に埋めてください。
8-3 結局これ
これよこれ。これを享受しましょう。さらにMtFには幸か不幸か生理も出産もないのです。これに悲しむMtFは多いですが、ここはポジティブに生物学的女性のデメリットがないと考えてください。ほら、どうです?もう最強でしょ?
まとめ
いかがだったでしょうか。ジェンダーとひとことで言ってもいろんな概念があることが分かったかと思います。フェミニズム発祥のジェンダー概念が女性の解放を主目的としているのに対し、ジェンダーフリーはLGBTを認容し当たり前の自分を出すことを推奨しています。同じジェンダーという言葉でもその方向性や考えは違うのです。
私たちMtFはジェンダーフリーの概念に助けられトランスをしていますが、最終的にはそんなLGBTやMtFの枠をこえてフェミニズムの伝統的なジェンダー概念に落ち着くことになるでしょう。
まぁ考え方は人それぞれなので押しつけたり決めつけたりすることは決してできるものではありませんが、いずれにせよ、MtFは最終的には女になる存在です。それは共通しています。はやいとこLGBTから抜け出しましょう。